マスク、医療用ガウン、フェイスシールド、飛沫防止の間仕切り板、消毒液など新型コロナウイルスの感染拡大防止に欠かせない製品を供給し続ける石油化学産業。一方で廃プラスチック問題などに加え、政府が2050年までにカーボンニュートラルを目指す目標を打ち出すなど、産業を取り巻く環境は刻々と変化している。今後も社会に不可欠な製品を安定供給するため、どのように持続的な発展を遂げればよいのか。石油化学工業協会の和賀昌之会長(三菱ケミカル社長)に聞いた。

 ◆…今年の振り返りと来年の展望について。

 「今年は新型コロナに翻弄された1年だった。そのなかで石化産業は、感染拡大防止に貢献する製品をはじめ生活に必要不可欠な製品を安定供給しており、当協会としても現場で頑張って頂いている方々に対し感謝申し上げたい。来年、ワクチンが普及すれば、東京オリンピックの開催などを含め経済の本格的な回復への期待が高まり、それに合わせて個人消費の意識が高まるだろう。そうなれば雑貨などに必要なオレフィンの需要が増え、石化設備の継続的な高稼働率が期待できる。ウィズコロナは2年程度続く可能性があるが、そうしたなかでも生活に必要不可欠な製品を製造している石化設備の稼働率を下げる要因はあまりないとみている」

 <CO2活用する産業へ>

 ◆…カーボンニュートラルを目指す動きが活発です。石化産業が果たすべき役割は。続きは本紙で

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