石油製品の構造的な需要減少に加え、政府の2050年カーボンニュートラル宣言への対応が急務となっている石油業界。カーボンニュートラルに資するとされる合成燃料やカーボンプライシングへの取り組みなどについて、業界団体の中核を担う石油連盟の奥田真弥専務理事に展望を聞いた。

<需要減が加速も>

◆…足元の状況は。

 「生活必需品の石油製品もコロナ禍で需要減の影響を受けた。ガソリンであれば年間2~3%の需要減少が続いていたが、それを5~6%上回って減少しているという状況だ。コロナ後の『新しい生活様式』の定着度合いも見通しがたい。石油製品の需要減が加速する可能性もある」

 「ジェット燃料の需要はとくに厳しく、回復も他の石油製品より遅いだろう。石油製品は連産品であり、昨夏はジェット燃料・灯油といった中間留分の需要減がボトルネックで製油所の稼働率が減少した。今夏がどうなるかもまだ見通せない」

◆…そうしたなか、政府は50年のカーボンニュートラル目標を掲げました。続きは本紙で記事・取材テーマに対するご意見はこちら

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