積水化学工業の2020年3月期決算は、新型コロナウイルスの影響として92億円減益(営業利益)を計上した。中国からの部材納入が遅れた住宅事業と、自動車産業の低迷を受けた高機能プラスチックス事業が伸び悩んだ。今期はコロナの影響280億円減益(同)を織り込むが、年間配当は11期連続増配の47円を予定する。

 売上高は前期比1%減の1兆1292億円、営業利益は8%減の877億円、純利益は10%減の589億円だった。事業別の営業利益は、コロナの影響を最も受けた高機能プラスチックス事業が17%減の371億円で、自動車や航空機産業の低迷が響いた。住宅事業は、中国からの部材納入が遅れ引き渡し遅延が生じたほか、消費増税の影響も受け3%減の377億円だった。環境・ライフライン事業はおおむね堅調で、3%増の154億円と過去最高益を更新。開発投資が先行するメディカル事業は4%減の92億円で、コロナのため生活習慣関連病の外来検査減少の影響も受けた。

 今期は売上高1%減の1兆1074億円、営業利益20%減の700億円、純利益26%減の435億円を予想する。

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