コロナ薬併用療法の比較試験中止 米国立衛生研究所(NIH)は、新型コロナウイルス感染症治療薬の併用療法を検討する臨床試験を終了すると発表した。「レムデシビル」(米ギリアド・サイエンシズ)との併用療法で、「バリシチニブ」(米イーライリリー)、「デキサメタゾン」のどちらが有効か比較したが、有意差が見込めなかったため。日本も試験に参加した。

 NIH主導で行っているコロナ治療薬の開発プログラムのうち、併用療法を検討した「ACTT-4試験」の症例登録を終了する。レムデシビルとバリシチニブ、レムデシビルとデキサメタゾンの投与群に分けて行い、どちらの併用療法が優れているか検証する目的だったが、有意差がなく、優劣を判断するのは難しいと判断した。新たな症例登録は中止するが、すでに薬剤が投与された症例の評価は継続する。これまでに約1000例を登録した。日本も国立国際医療研究センターなどから試験に参加している。

試読・購読は下記をクリック

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

新型コロナウイルス関連記事一覧へ

ライフイノベーションの最新記事もっと見る