人は１カ月以上も同じ行動パターンを繰り返せば、それに慣れてしまう。必要だと思い続けてきたが、突然、必要でなくなったこと。あるいは難しいだろうと敬遠してきたが、やってみたら案外できたこと。今回のステイホーム期間で経験したことだ▼朝の満員電車に乗らなくなったことや、パソコンの画面を通じて会議をこなすようになったことなどが代表例だろうか。緊急事態宣言の解除により、再びあの満員電車に揺られる日々に戻るのだろうか。それともテレワークが継続されるのだろうか。夏休みの終わりに感じるあの感情を思い出したとの声も聞く▼一方で、好きなことや楽しいことを我慢してきて、それが解禁された場合、人はどうなるのだろうか。まさにこれから、みんなで経験することだ。前世代的サラリーマンにとって待ち遠しいのは、仕事の後の居酒屋と週末のゴルフ。何の制限も無しに再開されれば、どちらも賑わうに違いない。それで良いのか悪いのか。さまざまな議論が巻き起こることだろう▼企業の対応にも注目が集まる。足元でどのような方針や指令を打ち出すかは、経営者の考え方やキャラクターによっても異なるだろう。それでも、将来の社会や働き方を想定し、そこに向かって変革していくはずだ。未来を見通す力が試されているのかも知れない。（２０・５・２６）
食品値上げ「第三波」
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