全国に緊急事態宣言の対象が広がり、外出自粛ムードはさらに高まっている。感染者が少ない地域の小中高校は4月上旬から新学期を始めたところが多かったが、子供達は3月の休校要請に続いて再び自宅待機を余儀なくされた。これで期限までの2週間、日本が一つになってコロナと闘い続ける▼学校に行けず授業の遅れが懸念されるなか、この時期に自宅でちゃんと勉強する子としない子の差が広がるとの指摘もある。オンライン授業を採り入れる学校もあるが、幅広い子供達に勉強の機会を与えるため学習プリントを印刷したり、ホームページにアップしたりと先生達も懸命だ▼ただ、一日中勉強ばかりするわけでもなく、その他はもっぱらゲームやテレビ。可哀想ではあるが、外出自粛のなか体を動かすためには近くの公園に行くぐらいが関の山だ。もっと他に自宅でできることはあるだろうと思いながら、つい不満が口をつく親も多いことだろう▼本はどうかと調べてみると、きょう23日は「子ども読書の日」だそう。シェイクスピアとセルバンテスの命日であり、ユネスコが「世界・本と著作権の日」と宣言したことにちなんだものという。子供が積極的に読書活動を行う意欲を高めるという趣旨に則り、ここはまず、スマホを本に持ち替え、大人が手本を見せては如何か。(20・4・23)

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