同じ数字が4つ並ぶ、きょう11月11日は記念日が多い。分かりやすいところでは「もやしの日」「きりたんぽの日」「ポッキー&プリッツの日」など、1が整列した様子を例えた。漢字でも十一から想像できる「土の日」、これを正極と負極に見立てた「電池の日」など、見た目からくるものが多い▼きっと記念日がダントツで多い日だと思ったら違うらしい。日本記念日協会に認定登録されているものは11月11日が50件を上回るが、10月10日と争っている。頂点を表す1と始まりをイメージさせる0が並んでいること、覚えやすいこと、語呂合わせしやすいことなどが理由という。8月8日も同じぐらいの件数である▼だが、月別では11月がやっぱり多い。「いい○○の日」とする時に「11」をそう読んで制定する人が多いからだ。3日の「いいお産の日」、22日の「いい夫婦の日」などがそれにあたる。説明は省略するが、11日は「いい出会いの日」でもある。翌年の今頃には「いい夫婦」になることを祈って制定されたというから至れり尽くせりだ▼この「いい」にあやかって、活気が戻りつつある日本がもっと前向きになれればいい。過ぎてしまったが、褒め合い、許し合える社会になることを願った「いいよの日」は4日。考えるだけで嬉しくなるネーミング、まだまだありそうだ。(21・11・11)

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