豊田中央研究所は、実用サイズのセルで人工光合成を実現する基盤技術を確立した。太陽光で生成した電子を余すことなく有機物の合成に使用する構造を考案した。実用太陽電池サイズである36センチメートル角のセルを使用したシステムでは、同サイズで世界最高クラスとなる太陽光変換効率7・2%を達成、1時間当たり4ミリリットルのギ酸合成に成功した。太陽電池や電極の最適化により性能向上とスケールアップを両立でき、現在進める1メートル角のセルを使用した実証実験では10%の太陽光変換効率を目標とする。触媒を変えることで多様な有機物の合成も期待できる。今後、実用化に向けた触媒の長寿命化や代替材適用によるコストダウンにも取り組み、「2030年の社会実装を目指す」(志満津孝取締役・エマージング研究部門長)。続きは本紙で

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