わがヤクルトスワローズの負けが込んでいる。このままでは2年連続最下位だ。リーグワースト記録に並ぶ16連敗を喫した昨年には及ばないが、それでも不甲斐ない。得点力は高いが、失点が多く投手力に課題があるのは明白。しかし、なかなか課題を克服できない。投手力強化を託された高津監督や投手陣は奮起し、終盤戦に巻き返しを図り来年につなげたい▼日本経済も足踏み状態にある。9月の月例経済報告は景気判断を3カ月連続で据え置いた。米国向けの自動車関連材の輸出が回復し、中国経済回復の恩恵も受け、外需は堅調だ。一方で個人消費が鈍く、企業の設備投資も弱含みが続いている。米中の覇権争いは、11月の米大統領選の結果如何を問わず続く方向にあり、外需だけに頼っていられない。内需の活性化が回復の近道だが、新型コロナウイルスが行く手を阻む▼先週の4連休は、人気の観光地を中心に人出が戻り、大混雑する繁華街の様子がニュースで流れた。消費意欲は高いが、油断すれば再び感染拡大の恐れが高まる。なかなか課題を克服できないヤクルトのように、歯がゆい状況が続く▼スポーツは最下位が首位に勝ったり予想に反する展開が間々あるが、経済はそうはいかない。コロナを抑えつつ経済をどう立て直すか。菅新政権は難題克服が求められる。(20・9・28)

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