関東化学は、月内にも新型コロナウイルスの変異株を同時に検出できる研究用リアルタイムPCRキットのアップデート版を発売する。同時検知できる遺伝子変異の数と内容を5カ所6種類から6カ所7種類に拡張。変更によって、世界保健機関(WHO)が公表する注目すべき変異株(VOI)と懸念される変異株(VOC)を網羅することが可能になった。韓国コジェンバイオテック製の試薬。9月19~20日に開催する第36回日本環境感染学会総会・学術集会で案内を開始する。
 発売するキットは、新型コロナウイルス遺伝子検出キット「PowerChek SARS-CoV-2 S-gene Mutation Detection Kit ver.2・0」(写真)。新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質における遺伝子変異を同時検出できるマルチプレックスPCRキットで、50分という短い時間で測定可能。「E484Q」変異の検出を省く代わりに、「L452Q」変異と「F490S」変異を検出できるようにしたことで、鑑別できる変異株を減らさず、新たにラムダ株を検出可能とした。
 ワクチンの接種が進むにつれ、感染症拡大のカギとなる変異株同定の重要度が増している。民間検査機関などへの販売を見込む。

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