<バックキャストで市場創造>

 菅政権は新型コロナ対策に翻弄されたものの、デジタル庁創設やオリンピック・パラリンピック開催などの功績を残した。なかでも日本の首相として初めてカーボンニュートラルを宣言し、気候変動政策を経済成長の原動力にする方針を打ち出したことはレガシー(政治的遺産)として高く評価されるべきだろう。菅政権で首相補佐官(経済・外交担当)を務めた阿達雅志参議院議員(全国区)に、菅政権のカーボンニュートラル宣言の真の狙いについて聞いた。

▼…菅政権は短命に終わりましたが、カーボンニュートラルなど気候変動対策を積極化させたことは評価されています。
 菅前首相のカーボンニュートラル宣言は若干唐突感を持たれた方が多いと思う。ただ、菅前首相は昨年の総裁選で「環境問題、脱炭素社会の実現、エネルギー政策にしっかり取り組む」と掲げて戦ったように、エネルギー政策は以前から取り組みたかったテーマの一つだった。
 安倍政権下で経産省が主導してきたエネルギー政策に対して、菅前首相はその場しのぎ過ぎるのではないかという感を持っていた。ただ、本当にカーボンニュートラルを宣言するかどうかは、最後は一人で決められた。

 <内部留保が死蔵>
▼…カーボンニュートラル宣言をする背景について教えてください。続きは本紙で

記事・取材テーマに対するご意見はこちら

PDF版のご案内

インタビューの最新記事もっと見る