IQVIAジャパンは、新型コロナウイルスワクチンの接種順位で医療従事者、高齢者の次となる「高齢者以外の基礎疾患保有者」に関する都道府県別推計値を発表した。最も多いのが東京都の154万2000人で、大阪府の100万7000人、神奈川県の85万2000人が続く。また、疾患別では高血圧、糖尿病、ぜんそくの順に対象者が多いことも明らかにした。

 (1)慢性呼吸器病や心臓病、糖尿病などでの通院・入院者(2)BMI30以上の肥満者(3)重い精神疾患患者・知的障害者-の3つの区分に基づき、対象者を推計した。同社が持つ匿名加工した全国309万人のレセプトデータなどを活用しており、16~64歳までが対象。複数の疾患を併発している場合には重複分を除外した。

 全国では約1330万人の対象者がいると推定し、さらに都道府県別に分けた。上位は東京都、大阪府、神奈川県と都市部が目立ったが、5位には67万8000人の北海道が入った。最も少ないのが鳥取県の6万3000人。その次が島根県の7万6000人、佐賀県の7万9000人だった。

 厚生労働省がまとめた資料では、高齢者以外の基礎疾患保有者を1030万人と算出している。その違いについてIQVIAは、データソースなど「算出条件が異なっているため」と説明している。そのうえで、今回の結果に関して、「複数のデータを元に一定の仮定を置いて計算したもので、あくまで推計値」と利用する際には注意が必要だとしている。

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