毎日当たり前のように目にする第5世代通信規格の「5G」の2文字。使っているスマートフォンの電池消耗が急に早くなったため、機種変更で5G対応品を手に入れた。先日発売された最新機種ではないが、切り替えた5世代前のものに比べ幾分機能は充実。もちろん電池の持ちもよく、悩みは解消された▼せっかくの5G対応なので、どんなものか試してみたい。だが、対象エリアは徐々に広がってはいるものの限られた範囲でしかない。基地局の設置には多額の投資が必要なため大都市が先行され、首都圏でも外れに近い場所ではまだ先になりそう。ワクチン接種と同様に、諸外国に後れをとった日本の巻き返しを期待したい▼さらに超低遅延や多数同時接続といった機能が強化されるポスト5Gは工場や自動車など多様な産業用途に活用が見込まれ、日本の競争力の核となる技術として期待される。5Gのさらに10倍以上の通信速度とされる6Gも2030年頃の商用化を目指し各国で技術開発競争が激化している▼一方で後手に回った感のある5Gサービス提供といえるが、次の機種変更までにはその機能を十分堪能できるようになるのか、あるいは宝の持ち腐れに終わってしまうのか。目新しさを余り求めず物持ちのいい我が身としては、やはり電池の消耗具合がカギを握りそうだ。(21・10・14)

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