日本医療研究開発機構(AMED)は3日、オンラインシンポジウム「新型コロナウイルス感染症研究開発事業の成果報告会」を開催した。きょう4日までの2日間、実施し、AMEDがこれまで支援してきたテーマの成果や進捗、展望を研究者らが語った。初日の3日は「ウイルス・疫学」などをテーマに、京都大学の西浦進教授、東京大学の河岡義裕特任教授らが講演した。

 西浦教授は数理モデルによる流行対策の評価などについて紹介。現在、気温と感染状況の相関性に関する研究を始めたことを明らかにした。河岡特任教授は、ハムスターを使って行った治療薬や候補化合物の評価結果を提示した。

 とくに抗インフルエンザ薬「ファビピラビル」と新型コロナウイルス感染症治療薬として特例承認を受けた「レムデシビル」代謝物の併用療法は「顕著な感染防御効果を示した」と指摘。また、より詳細な病態解明に向け動物モデルでのイメージング解析に着手したことにも言及した。

 午後には「治療薬開発」に関するセッションも開き、武田薬品工業の仁尾泰徳主席研究員らが報告した。2日目となる4日は「診断法・重症化予測」「ワクチン開発」などがテーマ。第一三共や塩野義製薬、KMバイオロジクスなどワクチンメーカー役員らが取り組み状況を説明する予定だ。動画共有サイト「ユーチューブ」でも配信する。

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