アジア規模でプラスチックリサイクルを考える「アジアプラスチック資源循環促進協会」(APRP)が昨年12月に立ち上がった。リサイクル業者による日本の組織だが、中国廃棄プラスチック協会(CSPA)、中国合成樹脂協会プラスチック循環利用分科会(CPRRA)と協力、ベトナムのプラスチックリサイクル協会の会長も参加するなど顔ぶれは国際的だ。本多敏行会長(和円商事社長)に、目指すべきプラスチック資源循環のあり方を聞いた。

 ▼…プラスチックリサイクルの現状をどのようにみていますか。

 「2017年に中国が廃プラスチックの輸入を禁止するまでは、日本や欧米の廃プラを主に中国が資源として受け入れていた。再生したものから成形品を作り世界に輸出していた。禁輸後は中国の事業者が東南アジアで再生ペレットにして中国に輸出するようになった。このために中国から東南アジアへ進出した企業もある。最近は米中貿易摩擦の影響で、東南アジアで成形までして米国へ輸出する動きが広がってきた」
 「世界的なプラスチックの増産の結果、廃プラの排出量が増えている。再生能力も拡大しているが、リサイクル率は低下している。簡単な仕分けで利益が出るものがあるので、手間のかかるものはごみとして処分されてしまう。この傾向は石油価格の下落によって強まっている。日本の場合、労働力不足の影響が大きく、手間賃をかけ仕分けをしていては、まったく採算が合わない。ごみの量が増えたことで、国内のごみ処理代は従来の水準の2倍近くにまで上がっている」

 ▼…協会設立の目的は。続きはこちら

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