顔料の世界市場で中国・インドなどの新興勢が台頭するなか、BASFやクラリアントなど欧州系の「老舗」による顔料事業の売却が相次いでいる。DICは一昨年にBASFから分社化された顔料事業(旧C&E社)の買収を決め、今年6月末の取得完了とともに顔料事業が大きな転換点を迎えた。一方でカラーフィルター(CF)用顔料などディスプレイ材料も液晶パネル生産の「中国シフト」への対応が迫られ、次の一手が求められている。現中期経営計画(現中計)の満了と来年度からの長期戦略の始動を控えるなか、カラー&ディスプレイ事業部門長を務める秋山義成常務執行役員に今後の事業戦略を聞いた。

◆…顔料事業の課題認識は。

 「インキ・塗料・プラスチックの3大ボリュームゾーンの汎用化が進むなか、ニッチ市場で高付加価値品を拡大するという基本方針は変わらない。現中計では、(1)用途をまたいだ提供価値の転換(2)機能性顔料を新たな牽引役とした製品群の形成-という2つの方策をとってきた」

◆…製品ポートフォリオの相互補完が期待されます。続きは本紙で

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