米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は、新型コロナウイルスに対するワクチンの開発計画を発表した。ワクチン候補品が決定し、9月までに初めての臨床試験を始める予定。緊急の薬事承認を得て、来年早々には供給を始めたい意向。米政府機関と総額10億ドル以上を投じ、最優先で開発を進める。新工場も立ち上げ、来年には接種10億回以上の接種分を供給する体制を整える。
 J&Jは開発対象とするリード・ワクチン1つとバックアップのワクチン2つを同定した。遅くとも9月には第1相臨床試験として試験を始め、年末には試験結果の速報を発表できるとみている。米国食品医薬品局(FDA)の「緊急使用許可(EUA)」制度を利用して、年明け以降にEUAによる承認取得を目指す。米国に新たなワクチン工場を建設し、米国外にある既存工場の生産能力も増強する。来年にはグローバルに10億回分を供給する計画だ。
 新型コロナのワクチン開発では、世界で最初に臨床試験が始まった米モデルナのワクチンが先行。同社は今秋にもEUA承認を獲得して医療関係者などを対象に供給する考え。

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