厚生労働大臣の諮問機関である薬事・食品衛生審議会(薬食審)は、30日に開催した医薬品第二部会で米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)社製の新型コロナワクチンを審議し、国内製造販売を承認了承した。2回の接種が必要だったこれまでのワクチンと異なり、1回の接種で効果が得られるとされる。承認されれば国内で使える新型コロナワクチンとしては、米ファイザー、米モデルナ、英アストラゼネカ(AZ)、米ノババックスに続く5例目となる。

 J&Jの医療用医薬品部門、ヤンセンファーマが2021年5月に承認申請していた。AZ製と同じ「ウイルスベクター」を用いたワクチンで、接種対象は18歳以上。0・5ミリリットルを1回、筋肉に注射する。

 今後、申請書、添付文書の記載の整備などを経て、速やかに薬事承認の手続きを進める。ただ、政府は購入契約をしておらず、公費接種では使わない見通し。希望者は、同ワクチンを扱う医療機関での自費接種が想定される。

 同日の部会ではこのほか、日本イーライリリーのJAK阻害薬「オルミエント」の円形脱毛症の効能追加や、中外製薬の血友病A治療薬「ヘムライブラ」の後天性血友病Aの適応追加などを承認することを審議し、了承した。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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