KMバイオロジクス(KMB)は、開発中の新型コロナワクチン「KD-414」の承認申請時期を、当初計画の9月から12月頃に繰り下げる。5月創設の「緊急承認制度」を使い、成人対象の第2/3相臨床試験(P2/3)の結果をもとに早期申請を検討していたが、P3のデータも含めた申請へ計画を変更する。治験の進捗は順調で、今年度内に実用化を目指す方針は維持する。

 同制度をめぐっては、塩野義製薬が新型コロナウイルス感染症治療薬「ゾコーバ」での初適用を目指していたが、有効性などのデータが不十分として審議が難航。このような状況を踏まえ、同制度の活用は実現性が低いと判断した。

 一定程度の有効性と安全性が認められれば仮承認し、その後の検証的な治験で有効性を確認されれば正式承認する、条件付き早期承認制度の活用も選択肢の一つとして、早期に確実に承認取得できる方法を採る考えだ。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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