製品評価技術基盤機構(NITE)は、高濃度アルコールを代替する新型コロナウイルスの消毒方法の検証を始める。アルコール消毒液は医療機関に振り向け、家庭や職場で代替法の活用を促すのが狙い。界面活性剤、次亜塩素酸水、第4級アンモニウム塩から合わせて12成分を選定し、5月中旬までに評価を終える計画。結果は随時速やかに発信する。

 アルコール消毒液以外で新型コロナへの有効性が確認されている成分は、塩素系漂白剤の次亜塩素酸ナトリウムのみ。NITEでは文献調査により効果を期待できる成分を見出し、そのうち十分な供給力がある成分を検証する。

 界面活性剤は家庭用洗浄剤で使用頻度が高い8種類、次亜塩素酸水は殺菌効果があり食品添加物(殺菌料)として指定されている4種類を選んだ。第4級アンモニウム塩は、代表的な成分で界面活性剤としても検証の対象となった塩化ベンザルコニウムを選択した。

 新型コロナウイルスに代替できるA型インフルエンザウイルスを使って検証する。準備が整い次第、新型コロナウイルスでの確認も行う。

【検証成分】

・界面活性剤
純石けん分(脂肪酸カリウム)
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
アルキルグリコシド
脂肪酸アルカノールアミド
ポリオキシエチレンアルキルエーテル
アルキルベタイン
アルキルアミンオキシド

・次亜塩素酸水
強酸性電解水(食塩)
弱酸性電解水(食塩)
微酸性電解水(塩酸)
微酸性電解水(塩酸+食塩)

・第4級アンモニウム塩
塩化ベルザルコニウム

※次亜塩素酸水のカッコ内は電解質

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