【編集】北野 大
【執筆】上林山博文(環境・難燃コンサルタント)[第1章]
大越雅之(京都工芸繊維大学)[第2章,第4章]
小林恭一(東京理科大学)[第3章3-1,4,5]
西澤 仁(西澤技術研究所)[第3章3-2,第7章]
鈴木淳一(国土技術政策総合研究所)[第3章3-3]
北野 大(淑徳大学)[刊行に当たって,第5章5-1,2]
窪田清宏(化学物質評価研究機構)[第5章5-3~5]
恒見清孝(産業技術総合研究所)[第6章]
難燃化することにより、火災で損失する貴重な人命、財産等に対するリスクを可能
な限り減らし、それに伴う社会的影響を最小化するための総合的な学問として提唱
するものです。
本書では「難燃学」を考えるうえで欠くことのできない難燃剤について、適用例、
規制、リスクトレードオフ、人の健康や環境生物への影響をできる限り小さくする、
今後の開発の方向性などを解説しました。
”燃えない社会”を実現するには難燃剤の適正使用に向けた安全基準の設置や社会と
調和するあり方等の議論が必要です。
難燃剤に関係するメーカー、商社、ユーザー、研究者・専門家など必携の書です。
目 次
刊行に当たって - 難燃学の勧め
第1章 難燃剤とは
1.1 はじめに
1.2 難燃剤の種類と用途
1.3 難燃剤の必要性
1.4 難燃剤の歴史
1.5 難燃剤種類別の推定需要量と今後の見通し
第2章 難燃剤の作用機構と高分子の燃焼傾向
2.1 高分子材料の難燃メカニズムと使用の制限
2.2 樹脂別難燃剤の使用例
第3章 難燃剤の利用と難燃規制
3.1 家具・調度品
3.2 家電製品
3.3 建物-建物火災・車両火災と構造物の被害
3.4 車両火災と耐火性能試験
3.5 自動車車両の難燃規制
第4章 難燃性能の試験法
4.1 難燃性の評価・試験法
第5章 化学物質としての規制
5.1 化学物質審査規制法
5.2 残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)
5.3 REACH
5.4 RoHS指令
5.5 WEEE指令
第6章 リスクトレードオフ
6.1 リスクとリスクトレードオフの概念
6.2 臭素系難燃剤からリン系難燃剤への代替によるリスクトレードオフ解析
6.3 火災と化学物質のリスクトレードオフ解析事例
6.4 ま と め
第7章 難燃剤、難燃化技術開発の今後の方向
7.1 難燃化技術を支える難燃剤の役割と課題
7.2 難燃機構から見た望まれる難燃剤の特性と今後の開発の方向
7.3 難燃剤開発の今後の方向への具体策
7.4 その他難燃化技術、今後の難燃剤開発に対する所見