英グラクソ・スミスクライン(GSK)とベンチャー企業の米ヴィル・バイオテクノロジーは、新型コロナウイルス感染症に対する抗体医薬「VIR-7831」の第2/3相臨床試験(P2/3)を開始したと発表した。感染初期の患者を対象に、重症化予防などを検証する。年内にも速報結果が判明し、順調に進めば来年上期にも供給開始できるとみている。

 二重盲検プラセボ対照のP2/3を開始した。まず最初のヒト投与試験として米国で約20例を組み入れる。安全性が確認されたら、全世界で軽度~中等症の感染患者約1300例を組み入れ、重症化の予防効果を検証する。年内にも速報結果が出て、順調に進めば来年上期の供給開始も可能と見込む。重症化リスクが高い集団に対する予防効果や、すでに入院している重症患者の症状改善効果などを検証する臨床試験も計画している。

 両社は治療、予防薬の両方で検討しているT細胞ワクチンも開発中で、年内にP2を始める予定。

 新型コロナ感染症に対する抗体医薬では、米イーライリリー、米リジェネロン・ファーマシューティカルズも最終段階のP3を行っている。

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