日本カーボンは、車載向けリチウムイオン電池(LiB)負極材事業の本格拡大に拍車をかける。これまで製造設備は民生用と共用していたが、コスト競争力を高めるべく、年内に滋賀工場内に年産3000トン規模の専用プラントを導入する。この設備による評価試験を進めた後、車載用LiB需要の本格的な立ち上がりが見込まれる2014-15年をめどに中国での生産に乗り出す考えだ。
 同社は車載用負極材事業を黒鉛電極や特殊炭素製品、炭素繊維断熱材、民生用負極材に続く第5の柱と位置づけ、事業拡大に取り組んでいる。以前より国内外の電池メーカーから認定を取得しており、自動車メーカーのニーズに合致した製品の開発を進めている。
 とりわけ注力しているのは安全性の確保だが、それとともにコスト低減も重要なテーマとなる。そのため、これまでは富山工場(富山県)の電極設備を活用しながら生産してきたが、より効率的に生産するための専用プラントを立ち上げる考え。まずはモデルプラントとして、年産3000トン規模の設備を年内に導入する。立地は、国内の顧客に近い滋賀工場(滋賀県)とする方向で詰めている。
 そのプラントでの成果を踏まえ、本格的な需要の立ち上がりが見込めた段階で、量産プラントを整備する方針。現在、電池メーカーから中国での生産進出の要望を受けており、事業性を見極めながら、前向きに検討している。
 負極材ビジネスの展開強化の一環として、2日付で韓国・ソウル市に「日本カーボン韓国連絡事務所」を開設した。韓国で需要の拡大が期待されるLiB市場の生の情報を的確に捉え、現地でのビジネス拡大を図るとともに、黒鉛電極や特殊炭素製品、炭素繊維などの営業活動にも活用していく。同社はこれまで海外拠点としては、加工、販売ともに中国、台湾の2カ国に保有している。韓国事務所は3カ国目の拠点となる。

自動車関連ニュースの最新記事もっと見る