部品加工メーカーの深井製作所(本社・栃木県足利市)は、独自開発した金属板向けエンボス成形加工技術の応用展開を推進する。新たに機械的接合によるコンポジット化技術を開発し、素材の組み合わせによる高機能化を実現したもの。ポリイミドフィルムとエンボス加工したアルミ板のコンポジット材では、自動車用樹脂燃料タンクの耐火カバーとして既存のアルミメッキ鋼板の代替が可能な耐熱性を確保している。同社では、軽量・高剛性かつ高機能な材料として用途開拓を推進していく。
 同社のエンボス成形加工技術は、金属板に正六角形のハニカム配列でエンボス形状を施すことで剛性を約3倍に高めることが可能。高剛性化により板材を薄肉化できるため、素材を置換することなく部材を軽量化できるのが特徴。昨年10月に同技術を活用したヒートインシュレータの特許を取得したほか、同技術を施したアルミメッキ鋼板が自動車用燃料タンクの遮熱カバーとして一部メーカーに採用されている。
 コンポジット化技術はカシメ締結により異なる素材を組み合わせるもので、リベットなどの副資材が不要でプレスにより連続生産が可能。機械的接合の採用により素材の選択自由度が高く、2?4層の多層化にも対応。同技術を応用すれば、ラミネート素材の選択によりスチールやアルミなどの金属板に遮熱や遮音、振動抑制、耐貫通性といった特性を付与することができるほか、絶縁層のラミネートにより異種金属の接合も可能だ。
 同社では、独自のエンボス加工を施した0・25ミリ厚のアルミ板の間に0・025ミリ厚のポリイミドフィルムを挟んだコンポジット材による評価試験を実施。その結果、アルミ単板を大幅に上回る耐熱性を実現するとともに、自動車用樹脂燃料タンクの耐火カバーに応用した場合に既存のアルミメッキ鋼板に対して65%軽量化できることを確認している。
 同コンポジット技術は接着剤を使用しないが、接着剤を用いれば粉末や粒状素材のラミネートもできる。同社では、各種ニーズに対応した材料提供により自動車をはじめとした幅広い分野で用途開拓に取り組んでいく。

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