サンスター技研は、電気自動車(EV)向けに新軽量ブレーキシステムを提案する。回生ブレーキとの併用を前提に二輪車で採用されているステンレス製ディスクブレーキを適用したもの。ディスク特性から軽自動車程度のコンパクトカーなら対応できるとみており、採用により既存の四輪車用ディスクに対して大幅な軽量化や省スペース化が可能だ。同社では、二輪車向けブレーキディスクで世界トップシェアの実績をベースに実用化に向けた取り組みを推進する。
 同社は、モーターサイクル部品事業として滋賀工場をはじめ米国やタイなど世界4極に生産・販売・開発拠点を展開している。パルサーリングやファインブランキング部品といったパーツ部品を製造しており、主力のブレーキディスクやドライブスプロケットでは国内すべての二輪車メーカーのほか、北米・欧州・東南アジア・中南米・インドといった地域の主要メーカーに採用されている。
 同社の強みは、企画・研究開発から独自の試験・評価技術までを含む一貫事業体制を構築していること。150トン?2000トンのプレス機により板厚3ミリ?13ミリの製品生産が可能な厚板抜き技術をはじめとした生産技術や、NVH評価技術(ブレーキノイズ)などを活用して高性能・高品質な独自製品をアフター市場向けを含めて数多く製品化している。とくに素材開発では、強化元素を添加することで耐熱性を30%向上したステンレス鋼を鋼材メーカーと共同で新たに開発し、薄肉化による重量低減やデザインを変更せずに熱ひずみや熱クラックへの対応を実現している。
 EVでは動力源であるモーターに回生ブレーキが搭載されているほか、航続距離の延伸を目的に車体重量のさらなる低減が予想される。また、普及期のメーン車種はシティコミューター用途として三菱自動車のi?MiEVのようなコンパクトカーが主流になるとみられている。
 同社の提案は、将来的にブレーキ負荷が低減する方向にあるとみて二輪車で採用されているステンレス製ブレーキディスクをEV用に適用しようというもの。ステンレス製ブレーキディスクは、四輪車用で一般的に採用されている鋳鉄製に比べて摩擦係数が高く、重量も10分の1程度まで軽量化することができる。実用化に当たっては使用状況に応じた強度アップなどが必要とみており、ユーザーとの共同開発を念頭に取り組んでいく考え。

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