金属塗装メーカーの新技術研究所(静岡県御殿場市、平井勤二社長)は、樹脂と異種材料を一体化する独自技術の実用化を推進する。この技術(CB処理)は、金属などの異種材料表面に分子接合化合物をコーティングし、化学的な結合により樹脂を接合するもの。熱可塑性樹脂をはじめとする各種樹脂材料を、鋼板やアルミなどの金属材料をはじめ、セラミックスやガラスといった無機材料に接合できるのが特徴。同社では、積極的なPR活動により量産品での採用を目指す。
 新技術研究所は、アルミニウムやマグネシウムの防錆および機能性表面処理や自動車用の潤滑塗装などを手掛ける塗装メーカー。新技術創造を事業ドメインに研究開発に取り組んでおり、2005年に優れたダイカスト性と高温耐クリープ性を有するマグネシウム合金を開発するなどの実績を有する。独自の一体化技術であるCB処理も、そうした取り組みのなかで開発したもの。
 CB処理は、化学洗浄と薬剤処理により金属やガラス・セラミックスといった材料の表面に反応性の官能基を形成。そこに分子接合化合物をコーティングし、これを仲立ちに樹脂を接合・一体化する。分子接合化合物を接合する樹脂に合わせて調合することで幅広い素材に適用できるのが特徴で、金属材料とポリカーボネート(PC)樹脂?ABS樹脂およびABS樹脂の接合強度試験では、エポキシ接着剤の3?4倍を有していることを確認している。なお、化学反応で分子を結合する際には、外部から熱エネルギーを加える必要がある。
 熱可塑性および熱硬化性樹脂に適用可能であり、成形品やフィルムをはじめFRP(繊維強化プラスチック)プレプリグやガラス繊維入りシートなどの形態でも一体化が可能。また、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)、フッ素系樹脂は分子接合化合物と反応・結合する構造を持たないが、分子構造の変性や結合性材料とのコンパウンディングにより対応できる。
 異種材料は鉄やステンレス、アルミ(圧延材、ダイカスト材)、銅、マグネシウムといった一般的な金属をはじめ、金や銀などのメッキ材や金属箔、さらには陽極酸化処理した金属材料などに適用できるほか、アルミナやチタニアといったセラミックスやガラスなどへの適用も可能としている。
 分子接合化合物の活性は数日間にわたって保持されるため、同社では受託加工をメーンにCB処理の早期事業化を目指す。

自動車関連ニュースの最新記事もっと見る