藤倉ゴム工業は、炭素複合材の用途展開を加速する。主力のシートワインディング(SW)法では、独自の積層技術により従来比20%の強度アップを実現するなど、ゴルフシャフト事業で蓄積した技術ノウハウをベースに取り組むもの。ドライブシャフトといった次世代環境車向け軽量部品などでの採用を目指しており、開発したカーボン製シャフトでは金属シャフトに対して1キログラムの軽量化と小径での大トルク伝達を可能としている。同社では、積極的な取り組みにより同事業の規模拡大を推進する。
 藤倉ゴムはゴム複合製品を中核に、自動車や家電・住設機器などの工業用品をはじめ制御機器や電材、印刷関連などの事業を展開中。カーボン製品に関しては、ゴルフシャフトのトップメーカーとして設計から成形加工までの技術ノウハウを有しており、複合材の積層設計や筒状製品の高品質成形加工が強みを持つ。
 新開発の積層技術「同時多層巻回」は、アングルプライとフーププライの3プライを同時に連続して複数周回積層するもの。一般的な積層法に対して管体の高強度化が可能で、強度アップにより材料コストや加工コストが抑えられるのが特徴。すでに専用SW装置の開発により試作品の提供を可能としている。
 これ以外にも特殊構造による金属部品との独自接合技術も確立しており、開発・量産化にあたっては金属部品とのモジュール化まで可能な体制を構築ずみ。またSW法以外にもRTM法による生産体制を整備しているほか、市場ニーズに応じてゴムをはじめ樹脂や金属といった他素材との複合化にも対応する考えだ。
 同社では、炭素複合材をはじめとした用途開拓の取り組みを強化するため、昨年9月には営業開発室を設立するなど組織面でもテコ入れも図っている。今後、積極的な取り組みと独自技術による低コスト化をベースに、自動車関連や産業機械といった新規分野での早期採用を目指す。

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