名古屋大学大学院の小橋眞准教授は、優れた耐熱性を有する発泡金属材料の開発に成功した。独自開発した新発泡技術により実現したもので、開発したアルミニウム(Al)-チタン(Ti)発泡金属は気孔率90%で比重は0・35。融点が1340度Cと高く、800-1000度Cと既存の発泡アルミニウムの4-5倍の耐熱性を有している。衝撃吸収特性などにも優れることから、建材や輸送機器をはじめさまざまな分野で用途展開を検討していく。
 新材料は、化合物を合成する際に発生する反応熱を利用した独自製法により開発したもの。発泡が自己伝播するため長尺部材や大型部材、複雑な中空部材への充填も可能としている。また、発泡のための加熱エネルギーの大幅な削減により、プロセスコストを従来比約50%にできる。Al-TiやAl-ニッケル(Ni)、鉄系などの金属材料のほか、TiCやTiBといったセラミックス材料に応用できる。
 今回、開発したAl-Ti発泡金属は、0・3グラム/立方センチメートルと発泡アルミニウムと同等の軽量性を実現しているほか、耐熱性をはじめ制振性や衝撃吸収能、保熱力に優れているのが特徴。その特性からバンパーの充填材料や自転車などのフレーム補強材、発泡樹脂製造のための金型素材、制振材や吸音材としての展開が可能だ。
 また、独自の発泡技術は材料種によって特徴的な機構形状を発現することが可能。例えばNi-Ti系では気孔率が平板状(2次元拡張セル構造)になるほか、セラミック系では気孔が連結しているオープンセル構造を形成することを確認している。こうした他材料の発泡体についても実用化を進めていく方針だ。
 今後、気孔形状の高度な制御や気孔サイズのミクロ・ナノ化などに取り組む計画であり、超軽量耐熱材料として展開できる複合構造体の実現を目指す。

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