江東電気(東京都台東区)は、紫外線(UV)による新メッキ技術の応用展開を推進する。同技術はUV照射による表面改質により、表面を粗化することなく導電層の形成を可能とするもの。エッチング処理なしに樹脂やガラスなどの難メッキ材に対してメッキできるのが特徴。ポリカーボネート(PC)樹脂の鏡面メッキが可能で、LED用PC反射ミラーなどとして応用できる。同社では、照射装置を含む新たなメッキソリューションとして普及促進を図る考え。
 同社は、スタジオ・店舗用照明や漁業灯などを主に事業を展開する照明機器メーカー。UV関連では硬化、改質、洗浄など向けにランプや安定器、装置などを幅広い産業分野に提供するほか、近年では表面処理用UV装置の開発に取り組んでいる。UV照射を応用したメッキ技術については、関東学院大学表面工学研究所との共同で樹脂用クロムフリーメッキの実用化を進めており、ポリイミドでは引っ張り強度9・8ニュートン/センチメートルを達成している。
 新たな取り組みは、同研究所との開発成果をもとに応用分野の拡大を目的としたもの。被メッキ素材では優れた耐熱性や機械的強度、電気特性などを有するガラスへの厚膜形成技術(TPGプロセス)として提案する。同プロセスはナトリウムガラスをはじめ、ホウケイ酸ガラスや無アルカリガラス、石英ガラスなどに対して表面粗化することなく、高密着性を有する銅や金、銀、チタンなどの金属膜を選択的に形成することが可能。オールウエットプロセスのため、立体物に対しても均一に導電膜を形成できるといった特徴を有しており、電気回路パターンへの応用などを見込む。
 一方、樹脂では新たにメッキを可能としたPC単体樹脂への応用展開として、カメラやパソコンなどの筐体や装飾部品への採用を目指す。とくに近年急成長するLED照明分野では、PC反射ミラーとしての可能性を検討しており、実用化に向けてメッキ液の改良などに取り組む方針。また、均一皮膜の形成が可能な点を応用して、スチレン樹脂やエポキシ?フェノール樹脂の粉体メッキも検討中。BGA用樹脂コアハンダボールや異方性導電微粒子といった用途への可能性を追求していく考えだ。
 同社では、難メッキ材に対応した環境配慮型の新メッキプロセスとして積極的に展開していく。

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