カネカは25日、金属を直接蒸着できるアクリルフィルムを開発したと発表した。耐候性ポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルム「サンデュレン」(商品名)の技術をベースに、樹脂組成を改質することでプライマーなど前工程なしで金属を直接蒸着させる。7月からアルミやスズ、インジウムなどを直接蒸着させたアクリルフィルムのサンプルワークを開始、10月から本格販売を目指す。深絞り加工も可能で、自動車内外装、携帯電話、パソコン筐体のほか屋内外の立体看板の保護・加飾用途に展開、2015年に20億円の売上高を目指す。
 塗装代替として自動車内外装部品にラミネート加飾フィルムに注目が集まっている。一般的にはPETフィルムに金属を蒸着し金属に近い意匠性を持たせているが、PETフィルムは深絞りなど3次元形状には不向きであり、凹凸の転写、耐候性などもネックとなっていた。
 一方でアクリルフィルムは3次元形状に対応でき耐候性が良好だが、金属との密着性が悪く蒸着の際にはプライマー処理など表面処理が必要で、コスト増が課題とされていた。
 今回、同社は耐候性、透明性、柔軟性、耐折り曲げ性、印刷適性に優れるサンデュレンの特性をそのままに、樹脂組成を変更することで蒸着密着性を解決、フィルム化に成功した。これにより金属メッキ、金属蒸着PETフィルムの置き換えを狙う。製造は大阪工場で早期の量産を目指す。

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