高耐食性が要求される部品では、信頼性を確保するために鋼板表面の化成皮膜を厚くするが、表面の導電性低下によりスポット溶接やアース性が悪くなるという課題がある。JFEスチールが開発した高機能化成処理鋼板「エコフロンティアJX」は、独自技術により導電性を維持しながら従来比2倍以上の耐食性を実現。皮膜損傷防御性やプレス成形性の向上により、無塗油での加工が難しい難成形部品への適用を可能としており、モーターケース部品など高耐食・難成形部品での採用が期待される。
 エコフロンティアJXは、亜鉛メッキ層の表面に緻密な特殊ナノ分子層を形成する「eNano技術」により、腐食要因である酸素と水の透過を抑制し、薄膜で伝導性を維持しながら高耐食性を実現した電気亜鉛メッキ鋼板。さまざまな摺動条件に適用可能な新規潤滑成分の添加により、従来材ではプレス時に必要な塗油およびアルカリ脱脂工程の削減が可能。また、その優れた皮膜損傷防御性から意匠性の高い塗装下地用部品などへも適用できるのが特徴だ。
 同社が展開する環境汚染物質を含まないクロメートフリー鋼板「エコフロンティア」シリーズは、これまでAV・OA機器や複写機など主に家電向けに使用されてきた。新たにラインアップしたJXは、従来品が持つ酸素バリア性や自己補修性に加えて各種特性を実現しており、すでに無塗油での加工が難しかったストーブ下部の灯油受け皿などで採用されている。今後、同社ではその特性を生かして、高度の耐食性と成形性が必要される部品への用途拡大を積極的に推進していく。

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