森村商事は、製品軽量化を可能とする新マグネシウム(Mg)合金の国内販売を開始した。この「Eco‐Mg(エコマグ)」は、酸化カルシウム(CaO)の添加により難燃性や耐熱強度、鋳造・成形性などを飛躍的に高めたのが特徴。大気中での鋳造やダイカストの不良率低減が可能のほか、クリープ強度の改善によりエンジン回り部品などへも適用できる。また、エコマグをアルミ合金にMg成分として転嫁することで特性向上も可能だ。同社では、自動車部品や携帯端末など向けに軽量素材として展開していく。
 この1月から国内販売を開始したエコマグは、CaOを添加したマグネ合金。金属カルシウムを添加した難燃性合金は実用化されているが、一般に不純物とされる酸化物を添加元素として応用した合金は過去に例をみない。同技術は韓国生産技術研究院が開発したもので、すでに韓国では携帯端末の筐体などが量産化されている。
 従来のマグネ合金に対し、優れた難燃性により溶解時に酸化や燃焼防止目的で使用する保護ガスが不要なほか、湯流れ性の向上により高い鋳造性を実現。また、結晶粒の微細化により強度・伸びの改善が可能であり、AZ91合金では強度で12%(240メガパスカル→270メガパスカル)、伸びで175%(2・9%→8%)の改善効果を確認している。とくにレアアースやセレンといったレアメタルを添加せずにクリープ強度を向上させており、高温環境下で使用される部材の低コスト化や用途拡大が可能だ。
 一方、エコマグを添加したアルミ合金(エコアル)では、5000系合金で伸びを維持しつつ引っ張り強度424メガパスカルを達成しているほか、鋳造用のADC12では引っ張り強度で18%(320メガパスカル→380メガパスカル)、伸びで150%(3%→7%)の特性向上を確認ずみ。また、6000系合金、7000系合金では13%以上の引っ張り強度の改善が可能であり、薄肉化によるさらなる重量低減が見込める。すでに自動車用途では、エコアルを採用したシートレールが量産化されている。
 エコマグは純マグネシウムのほか、AZ31やAZ91など各種合金を母合金とした製品の供給が可能。同社では有償でのサンプル提供を開始しており、市場の軽量化ニーズを背景に普及拡大を推進する。

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