タキロンは、熱伝導シートの本格展開に乗り出す。これまでの試験販売の結果、本採用にめどをつけたことで、4月から広く販売を開始する。高い熱伝導性に加え、微粘着タイプのため仮固定が容易にできることなどが特徴。汎用樹脂をベースとしているため価格競争力も高いという。LED照明をはじめ、パワーデバイスや車載用電子部品などの熱対策に効果を発揮するシートとして展開する。
 タキロンがラインアップするのは、エポキシ樹脂やアクリル樹脂、軟質ウレタンなどをベースとしたシート。いずれもシロキサンフリーで基板を汚染する恐れがない。良好な粘着性・柔軟性を有するため、発熱する基板とヒートシンクを熱伝導シートを通して密着させることができ、空気層を追い出して熱抵抗を低減できる。リワーク性に優れ、糊残りがしにくいほか、衝撃・振動吸収性にも優れ、電気絶縁性を有する。熱伝導率は1?3ワット/メートル・ケルビン。シート厚みは100~2000マイクロメートルの範囲内で設計できる。UL‐94でV?0相当の難燃グレードも用意した。
 電子機器の放熱シートの市場規模はワールドワイドで数百億円とみられる。市場が成熟しつつあるパソコン向けなどは参入しても価格競争に陥る恐れがあるが、発展途上にあるLED分野では機能の売り込みにより適正な価格を確保しやすいとみて、同用途を重点ターゲットとしていく。
 フィルムコーティングの手法により製造する。当面はラボ設備で対応できる見込み。
 まずは性能的に最も安定しているアクリル系シートが先行しそう。引き続き、高熱伝導のエポキシ系や柔軟で高い伸びを持ち作業性の良好なウレタン系シートの拡販にも取り組む。
 同社では、さらに次のステップのグレード開発にも取りかかっている。液晶ディスプレイ(LCD)のバックライトや車載関係の熱対策向けにさらなる耐熱性の向上などに取り組む方針で、2?3年以内の市場投入を目指す。

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