中央自動車工業は、無機系防汚防曇コーティング剤を開発した。樹脂基材向けに開発した新コーティング剤は、親水性成分が基材内部に入り込むことで皮膜と基材の高密着性を実現。また、コーティングによる透過率の減少がほとんどなく透明素材にも適用できるほか、帯電防止機能による埃などの付着が低減できるという特徴を有する。硬化に光や熱を必要とせず常温での施工を可能としており、採用にあたっての追加投資は不要。同社では家電や建材、樹脂ガラスなどをターゲットに展開していく。
 中央自動車工業が九州大学と共同開発した新コーティング剤は、オルガノシリカゾルと無機添加剤を主成分としたもの。スピンコートやディップコート、刷毛塗りといった方法で塗布するだけで、成分中のシリカが針状構造を形成し、親水性によるセルフクリーニング機能を発揮する。前処理が不要なほか、自然乾燥により1分程度で針状構造を形成し始めるため、施工が簡単で均質性に優れる。
 アクリルやポリカーボネート(PC)、ポリエステルといった樹脂素材にコーティングした場合、基材表面(30?90ナノメートル)に親水性成分が入り込むことによって、素材自体の美観を損ねずに皮膜の高密着性を実現。また、無機系のため原則的に黄変や劣化がない透明皮膜を形成するとともに、光がない場所でも親水性を発揮する。評価試験では、アクリルおよびPCともにコーティングによる透過率(波長550ナノメートル)の減少がみられなかったほか、テープ剥離性試験(セロテープ剥離)で問題がないことを確認ずみ。
 耐久性も「5年以上は持つ」(同社)ことから、同社では窓や外壁をはじめアクリルミラーやレンズ、繊維・フィルター、ディスプレイといった用途での採用を見込んでいる。

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