世界的な環境意識の高まりから、駆動システムを中心に変貌する自動車。燃料についても環境負荷低減を目的にバイオ系燃料の導入が進んでいる。新日本製鉄が開発した「エココート?S」は、従来の金属材料よりも数倍高い耐食性を実現した自動車燃料タンク用鋼板。母材に高強度鋼板(ハイテン)を採用することで軽量化を図っており、すでに金属製タンクの大半に使用されている。環境規制が強化されるなか、さらなる普及拡大が期待される。
 重要保安部品である燃料タンクの材料には、燃料の不透過性や形状設計自由度の高さから鉛?スズメッキ鋼板が広く採用されてきた。近年の温暖化問題の高まりを背景に腐食性の高いバイオ系燃料の導入が進んでおり、より優れた耐食性および耐透過性を有する材料の開発が求められている。
 エココート?Sは、これまでの鉛?スズに代わり、スズと亜鉛をメッキした鋼板。スズのバリア耐食と亜鉛の犠牲防食の機能により、腐食性の高いバイオエタノール混合燃料やバイオディーゼルなどに対する優れた耐食性を実現しているのが特徴。ハイテンの使用により樹脂製タンクと同等以上の軽量タンクの製造を可能としているほか、ハイドロカーボン(燃料中の揮発性有機物質)の透過規制にも対応。また、鉛フリー化による環境負荷低減を達成している。
 2005年の発売以来、国内外の自動車メーカーで採用されており、12年度文部科学大臣表彰の科学技術賞(開発部門)を受賞した。今後もバイオ燃料やタンク内圧が高いハイブリッド車の普及、環境規制の強化を背景に、さらなる普及を目指す。

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