旭化成ケミカルズは、ポリアミド(PA)樹脂の製品ラインアップを拡充する。独自のコンパウンド技術を駆使し、植物由来の低吸水PA610樹脂を開発中で、年内をめどに本格生産を開始、市場に投入する。吸水時での高い物性や寸法安定性を生かし、自動車用途へ展開していく方針。また、今年事業化を予定している高融点PAについても新たに低吸水タイプの開発を進めており、多様化する需要家ニーズに応え、新製品開発を強化する。
 旭化成ケミカルズはPA66の国内大手メーカー。同社のPA66「レオナ」は、耐熱性や強度、剛性などに優れ、自動車部品をはじめ、電気・電子部品、OA機器部品、建材部品に幅広く用いられている。
 近年は自動車や電気・電子関連メーカーなど主要ユーザーの海外進出にともない、グローバル展開を加速する一方、高剛性・良外観・易成形性を兼ね備えた「レオナ90Gシリーズ」など、付加価値を高めた機能グレードの開発および用途開拓に力を注いでいる。
 現在、新製品として開発を進めているのが植物由来の低吸水PA610。同樹脂はヒマシ油から抽出したセバシン酸とヘキサメチレンジアミンを原料としており、単位分子量当たりで植物由来原料が約60%を占める。
 独自のコンパウンド技術を駆使することで、従来のPA同等以上の引っ張り強度や曲げ強度・弾性率を有しながら、吸水時の物性安定性、耐LLC(自動車用冷却水)性、低寸法変化性、低反り性などを実現している。
 年内をめどに本格生産を開始、市場投入を予定しており、植物由来という環境特性に加えて、高い耐久性を前面に押し出しながら、まずは自動車用途へ展開していく方針。
 このほか高融点PAの低吸水タイプを開発中。高融点PAは従来品に比べて40?60度C程度融点が高く、機械特性にも優れるのが特徴で、自動車やエレクトロニクス材料などへの採用が見込まれている。同社はすでに延岡工場(宮崎県)で数千トンレベルの能力を備え試作を行っており、今年6月には本格的なマーケティング活動を開始する予定。
 一方で高融点PA本来の特性を維持しながら、吸水率を低く抑えた低吸水タイプの研究開発を進めており、年内には試作品を完成させ、来年にはサンプルワークに乗り出す予定。

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