東海ゴム工業は、フィルム製品の用途展開を推進する。建築用途で実績を有する透明熱線反射フィルムに電波透過機能を付加した自動車用ガラス中間膜を開発した。開発品は独自技術により高抵抗化を可能とすることで、通常品と同等の電波透過性を確保しつつ遮熱性(Tts)が約47%と世界最高レベルを実現しているのが特徴。高遮熱性とアンテナや電波を応用したデバイスとの両立を可能としており、新規用途として実用化に取り組んでいく方針。
 東海ゴムは、特殊な透明ナノハイブリッド多層膜により、太陽光エネルギーのうち熱の要因となる近赤外線の反射率90%以上を実現しつつ、可視光線透過率70%以上を確保した窓用高透明熱線反射フィルム「リフレシャイン」を2008年に事業化。昨年は節電対策の有効手段として拡販を推進、今年は新たに低コスト品を市場投入するなど事業拡大に取り組んでいる。同製品は強力なガラス粘着層により高いガラス飛散防止性能も有しており、建築構造物の開口部のほか鉄道車両などでも採用されている。
 自動車用ガラス中間膜は、フィルム製品の用途展開として光学多層膜設計や高屈折率膜成形をはじめ金属スパッタ、高抵抗金属膜成形といった保有技術をベースに開発したもの。基材のPETフィルム上に形成した金属(銀)スパッタ層を含む多層膜を、目に見えない微細なスリットで分断することで高抵抗化に成功。これにより可視光および電波の透過を確保しつつ、赤外光を反射することで高遮熱性と電波透過性の両立を実現した。
 近年、自動車の機能向上における取り組みの一環として、情報通信技術を応用した「つながる」機能の研究開発が活発化している。同社では、今後も技術力をベースにこうした使用環境の変化に積極的に対応することで用途分野の拡大を図っていく考えだ。

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