住友電気工業は、6065系アルミ合金材の量産化に乗り出した。同合金は異種金属接触に対する優れた耐腐食性を有しており、欧州では自動車用マグネシウム部材の締結用ボルト素材として採用されている。国内におけるマグネ部材開発の活発化を背景に、独自の連続鋳造圧延法による線材およびコイル材の供給を開始したもの。既存の6000系合金に比べて高強度化が可能であり、同社では鉄製ボルトの軽量化も視野に市場開拓を推進する。
 同社は、グループの富山住友電工で原料溶解からの一貫体制を整備し、電線用荒引線をはじめ自動車、自転車、電子部品および造船分野など向けに各種アルミ合金線を鍛造用、切削用、溶接用として展開中。成分調整された溶湯を無限長のキャストバー鋳造し、そのまま圧延して直接線材を作る連続鋳造圧延法(CCR法)を採用しているのが強みで、急冷凝固による高品質な微細組織をした線材を継ぎ目のない大単重(最大2400キログラム)で製造することが可能だ。
 アルミ(Al)?マグネシウム(Mg)?シリカ(Si)系の6000系合金は、強度および耐食性に優れたアルミ合金。国内では6063系合金が建築サッシなどに、銅(Cu)の微量添加により6063系合金を上回る強度を有する6061系合金が車両構造部材などに採用されている。6065系合金は、異種金属接触に対する優れた耐腐食性と引っ張り強さが400メガパスカル以上と6061系合金を上回る高強度を有するが、「国内では量産されていない」(同社)という。
 住友電工では、マグネシウム部材の開発進展によって、今後は国内でも異種金属接触による腐食防止ニーズが高まるとみて量産化に乗り出した。また、強度特性から材料置換により鉄製ボルトに対して約40%の軽量化が可能であり、さらなる車体軽量化に向けて用途開拓を推進していく考えだ。

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