自動車部品メーカーの合志技研工業(熊本県)は、自動車用途に向けて独自開発した半凝固アルミ鍛造技術・ASP製法の展開を本格化する。鍛造品に近い高強度・高靱性を有する特徴を生かし、鋳造品の薄肉・軽量化や低コスト化技術として採用を目指す。同技術はマグネシウム合金にも適用可能で、ホイールやオイルパンといった部品での実用化を推進する。同社は独自技術による製品開発を通じて他社との差別化を推進する。
 ASPは溶湯を電磁力で撹拌しながら所定の温度まで冷却した半凝固スラリーを金型に直接載置してプレス成形する製造法。電磁撹拌により金属組織が微細球状化しており、鋳造材に比べて靭性に優れ、気密性や強度信頼性が高いほか、展伸材組成の材料を使用できるのが特徴。また、鍛造品に対してはニアネットシェイプ化が容易であり、加工工程の簡略化ができるといった面で優位性を持っている。
 製造工程も従来の板金プレスマシーンが使用できるほか、固層率50%程度のスラリーを用いるためキュアリングタイムが短く、サイクルタイムの短縮化に図れる。同社では金型温度および湯流制御技術を独自開発することで、肉厚変化の大きい電気炊飯器の内釜への適用に成功。低コスト化および高歩留まりから、大手家電メーカーの最高級炊飯ジャーに採用されている。
 自動車分野では、鋳造の複雑形状への適応性と鍛造の高強度・高品質を兼ね備えた特徴を生かし、既存の製造法からの置き換えを狙う。既存の鋳造法(GDC)に比べ機械的特性向上により15%の軽量化が図れるほか、サイクルタイムも6分の1に短縮でき、20%程度のコスト削減が可能とみる。適用部品としてはホイールや大型二輪のフレーム関係をはじめ四輪用オイルパン、弱電部品などを見込み、クランクケースカバーではマグネ合金製品の試作にも成功している。

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