射出成形メーカーの第一樹脂工業(大阪府八尾市)は、独自技術による樹脂部品の低コスト化を提案する。内部リブを有する中空部品の生産効率化を目的に、ダイ・スライド・インジェクション(DSI)をベースに開発したDSI加熱融着成形技術の採用を働きかけていくもの。同技術は成形直後に型内で接合部を加熱して融着一体化するもので、組み立て工程の削減によるコスト低減化が可能だ。同社では、市場の低コスト化ニーズを背景に幅広い用途分野で展開していく考え。
 同社は電子機器や自動車、住宅機器向け樹脂部品を製造する射出成形メーカー。DSIやハイヤーホローモールディング(H2M=高中空成形)といった先進技術やマグネシウム成形品など新技術・新材料の事業化を積極的に推進する一方、UV塗装や蒸着、印刷などの2次加工も手掛けることで幅広い市場ニーズに対応している。
 DSIは、半割り中空体の1次成形品部を金型内でダイスライドさせて、型閉後それらの接合面に2次樹脂を射出接合させ中空体を製造する技術。一般の射出成形では離形不可能な形状部品が製造できるのが特徴であり、一体化による部品点数の削減により従来法に対して30?60%のコストダウンが可能。同社では1700万個以上の出荷実績を有し、その特徴を生かしてドキュメント機器向けでは切削加工の金属部品の樹脂化に成功している。
 新たに提案するDSI加熱融着成形技術はDSIを発展させたもの。接合法を2次樹脂の射出から、成形直後に型内で接合面をカーボンヒーターで加熱・融着する手法に変更した。ヒーターは自由に形状を調節することができるため、平面はもとより3次元の接合にも対応可能。そのためDSIの接合部が筐体部分に限定されるのに対し、同技術では内部リブを含む全面融着を実現している。
 採用により、これまでの組み立て工程を射出成形工程に組み込むことが可能。工数削減により融着品質不良の低減や中間在庫が不要になるなどのメリットが期待できる。

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