ホンダは、新たに貴金属使用量を大幅に低減した排ガス触媒と鉄とアルミの新接合システムを開発した。新触媒は、排ガスの還元浄化性能に優れるロジウムの一部を酸素の吸放出速度を高めたパラジウムに代替したもので、米カリフォルニア州の低公害車基準に適合しながら37%の低コスト化を達成している。一方、接合システムは摩擦撹拌接合(FSW)をベースに連続接合を可能とするもので、ミグ溶接と同等以上の接合強度を確保している。両技術は今月発売する北米仕様の新型「アコード」から量産車での採用を開始する。
 触媒に使用されるプラチナ、ロジウム、バナジウムなどの貴金属は、自動車生産台数の増加および排ガス規制の強化といった世界的な流れを背景に需要の拡大が予想されている。同社では触媒に使用される貴金属の低減に取り組んでおり、すでにプラチナをまったく使用しない触媒を実用化し、北米仕様の現行アコードから採用している。新開発の排ガス触媒はこれに続くもの。酸素吸放出速度の高いパラジウムに代替することで、現行アコードに対してロジウムの使用量を50%低減するとともに、貴金属の総使用量でも22%の低減化を実現している。
 FSWは、鉄に重ねたアルミの上から加圧しながら回転ツールを移動させ、鉄とアルミの間に安定した金属結合を生成して接合するもの。これまでは大型装置を用いるのが一般的だが、新システムは汎用性の高い産業用ロボットによる連続接合を実現したのが特徴。同時に高感度赤外線カメラとレーザー光を用いた非破壊検査システムを開発することで、インラインでの接合部の全数検査も可能とした。
 新型アコードでは、世界で初めて量産車の車両骨格部品であるフロントサブフレームに適用しており、従来に比べて25%の軽量化と約50%の接合製造時の省エネ化を実現。また、同技術を用いてサブフレームとサスペンション取り付け部の構造を変更し、取り付け部剛性を20%アップするなど車両運動性能を向上している。

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