日本セラテックは、京信と共同でダイカスト技術による金属基複合材料(MMC)の製造法を開発した。新製法は炭化ケイ素(SiC)を混合した溶湯アルミニウムを金型により鋳造成形するもの。軽量・高剛性や高熱伝導性、低熱膨張といった特性を維持しつつ、加工レスによる複雑形状品の製造を可能としている。アルミ以上の放熱特性を有することからヒートシンクなどでの採用を見込む。同社では、低コストかつ高精度なMMC製造技術として普及促進を図っていく。
 MMCは、アルミニウム合金とSiCや窒化アルミなどとの複合材。従来のアルミ合金や鋳鉄に比べて軽量で制振性・剛性に優れるほか、導電性、アルミナに比べて高い熱伝導性を有するといった特性を持つ。日本セラテックでは、非加圧浸透法および加圧浸透法と砂型鋳造法の3製法により母材を製造し、それを切削加工することで半導体・液晶製造装置向けや工作・産業機器向け部材として供給している。
 新たに開発した製造法はアルミダイカスト技術を応用したもの。非加圧法や加圧法に比べてSiCの配合比率は低下するものの、軽量・高剛性かつ低熱膨張、高熱伝導などの特性を確保しつつ、切削加工レスで複雑形状品の製造を実現。同社による特性評価では、SiC30%含有のMMC(SA30系)の場合、比重が2・8グラム/立方センチメートルで熱伝導率が150ワット/メートル・ケルビン、弾性率が125ギガパスカル、熱膨張係数15・0×10のマイナス6乗などの物的特性を有していることを確認している。
 アルミを上回る放熱特性を生かしてヒートシンク材に応用した場合、低コスト化による適用用途の拡大や低熱膨張化によりモジュール構造の簡素化が可能となる。また、加工レスによる複雑形状の成形が可能となったことから、その機械的特性を活用した機械部品などへの展開も視野に入ってきた。今後、新製造法をベースにMMCの用途拡大に取り組んでいく。

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