ブリヂストンは、タイヤ原料の再生資源化を推進する。新たに補強繊維に使用する新セルロースの連続マルチフィラメント紡糸に成功するとともに、植物油脂由来のカーボンブラック製造の基盤技術を確立。また、加硫促進剤や老化防止剤といったゴム薬品については、開発のめどをつけ来年から実用化に乗り出す。これら材料で製造したコンセプトタイヤでは、「タイヤ表面のゴム物性のみで推定すると低燃費タイヤレベルの性能は出ている」(同社)。同社では、2020年の100%サスティナブルマテリアルタイヤの商品化に向けて取り組みを加速する。
 同社は、環境長期目標で50年を目標に使用原材料の100%サスティナブルマテリアル化を掲げ、資源利用と原材料の再資源化を2本柱に研究開発を推進中。資源利用に関しては、すでに天然ゴム資源の多様化の取り組みを本格化している。
 資源利用の取り組みとしては、新たにタイヤの補強繊維用に汎用パルプの溶解繊維化技術の開発に成功。環境負荷の低い加工プロセスによって新セルロース繊維を生産することを可能とした。また、化石資源から再生可能資源への転換では、旭カーボンと共同で植物油脂由来のカーボンブラック製造の基盤技術を確立。独自製法による構造最適化により、補強材としての特性確保を実現しており、これら技術についてはコストを含む実用化研究を推進する。
 一方、ゴム薬品では多様なバイオマス資源から得られるエタノールや脂肪酸、セルロース、リグニンといった基本化合物をベースに代替材料を開発しているが、このほど新規分散助剤の開発にめどをつけ、13年内に実用化を開始する計画。同取り組みでは分散助剤以外でも開発が完了次第、順次転換を図っていく方針だ。
 サスティナブルマテリアル化の取り組みは環境負荷低減とともに、ユーザーにとっては原材料の安定調達の側面もあり、「バイオ原料が必ずしも高いとは限らない」(同社)という。9月28日に発表した100%サスティナブルマテリアルコンセプトタイヤでは、BRをはじめ合成ゴムをすべてバイオ系に変更しており、原材料需給に与える影響を含めタイヤ世界最大手の取り組みの動向が注目される。

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