東海ゴム工業は、独自開発した磁気誘導発泡ウレタン材(MIF)の用途開拓を推進する。発泡ウレタンの吸音特性とMIF特有の熱伝導性を活用して、新たにEV(電気自動車)やHV(ハイブリッド車)などをはじめとするモーター用吸音材として提案するもの。モーター本体をMIFで覆うことで約10デシベルの防音効果が得られる一方、通常のウレタン材ではモーター表面温度が20度C近く上昇するのに対し、モーター単体と同程度であることを確認ずみ。新車開発では駆動系の電動化を背景に静粛性に対するニーズが高まっており、同社では低コストな防音技術として採用を働きかけていく。
 MIFは、ウレタンを磁界中で発泡・成形する独自の磁気誘導発泡法を活用した発泡ウレタン材。発泡ウレタン中に熱伝導フィラーを鎖状クラスター構造に配向し、これをヒートブリッジとして熱を逃がす。密度が1・2グラム/立方センチメートルで熱伝導率は1・2ワット/メートルケルビンであり、放熱性を通常のウレタン材に比べて10?50倍の間で調整可能だ。シリコン放熱シートに対して40%の軽量化と50%の低コスト化を実現していることから、これまでシリコン系の代替をターゲットに用途開拓を進めてきた。
 モーター用吸音材としての提案は、ウレタン発泡材が有する成形自由度の高さを応用したもの。金型成形により凹凸のある面でも密着させて放熱することが可能であるほか、音漏れも防止できるため、モーター本体をMIFで覆うことで低コストかつ効率よく騒音を低減できる。同社の評価試験では、16ボルト定電圧駆動のモーターを6ミリ厚のMIFで覆った場合に54・3デシベルの騒音を44・7デシベルまで低減できることを確認している。
 すでに同社では吸音材の製品設計から量産までの体制を整備している。今後、自動車用途をはじめ、工作機械といった各種装置の防音対策として提案活動を展開していく方針。

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