旭有機材工業は、摺動特性(滑り易さ)に特化した成形材料として熱硬化性樹脂「ゼアトライボ」を開発した。摩擦発熱に対する耐久性の指標となる限界PV値は、スーパーエンジニアリングプラスチックのポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の10倍レベル。摺動後の材料表面を比較観察した結果、PEEKが融着する条件でもゼアトライボは良好な性状を保った。各種軸受用などに最適。成形体としてサンプルを供給しており、早期の事業化を目指す。
 旭有機材は独自の樹脂・複合化技術を生かしてゼアトライボを開発した。無潤滑摺動グレードの「ZD100」や、水中環境でも優れた摺動特性を示す「ZS100」などがある。
 高面圧条件下でも摩擦係数が低く安定。溶融することなく、摩耗量も小さいため形状保持性能が高い。相手材を傷つけにくい特性も持つ。物性面では耐熱性や耐油性、耐食性に優れる。
 限界PV値は摺動時の面圧と線速度を掛け合わせたもので、材料の表面が摺動による摩擦の発熱で変形・溶融する限界値を指す。限界PV値をスーパーエンプラと比較測定したところ、PEEKの1・6MPa・m/s、ポリイミド(PI)の6・5MPa・m/sに対して、ゼアトライボは13・5MPa・m/s以上。PEEKで表面が融着したりPIで接触面にクラックが生じた条件でもゼアトライボは良好な性状を保った。
 材料コストや成形コストを抑えられる。高荷重な分野の部品用途として使用でき、スラストワッシャー、歯車、ベアリング、コンプレッサー・ポンプ用ベーン向けなどとして早期の本格事業化を目指す

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