大同特殊鋼は、機能性金属粉末の生産能力を増強する。粉末冶金用途に加えて軟磁性用途の需要が拡大していることに対応するもの。粉末工場(名古屋市港区)で製造ラインを増設し、現在比1・5倍となる年産1万5000トン体制を構築する計画。稼働開始時期は2013年4月を予定しており、設備投資額は10億円を見込む。同社では、今回の増強により同粉末の事業規模を9億円(12年度見通し)から14年度に20億円へ拡大する。
 金属粉末は機能部品の原材料として広く粉末冶金用として使われ、その市場はこの2年間で約16%拡大している。軟磁性用途では、これまでソフトフェライトを採用してきたインダクタにおいて、部品の小型化や大電流化を背景に金属粉末への置換が進んでいる。また、ハイブリッド車や太陽光発電のリアクトル向けでも今後の成長が見込まれている。
 同社では、合金成分の選定や粉末形状・分布・粒径を制御した機能性粉末を展開中。今回の能力増強は従来の自動車部品を主とする粉末冶金用途のみならず、軟磁性用途でのシェア獲得を狙いに決定したもの。投資では工場建屋の増設をはじめ、溶融炉や高圧ポンプ、噴霧チャンバーなどの製造設備を新規導入する。
 同社では、ハイブリッド車や電気自動車、電機・電子分野への拡販に注力することで、粉末事業全体の売上高を今後2年間で5割増の90億円に拡大する計画。

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