走行中の空気抵抗は自動車の燃費に大きな影響を及ぼす。自動車各社はより抵抗の少ない車両を実現するため、車体デザインや部品形状の研究開発を行っている。横浜ゴムではころがり抵抗低減に次ぐ新しい環境対応技術として、走行中のタイヤ周辺の空気の流れの改善に取り組んでいる。このほど、その成果として新たなタイヤ設計技術を確立。具体的な設計案として装着時に内側となるタイヤ側面にフィン状突起を配置したタイヤを提案する。
 走行中の車のタイヤハウス内は空気が乱雑に流れており、一部が車両側面に流れ出して車の空気抵抗を悪化させる原因となっている。横浜ゴムは、2010年に実走行を想定した条件下(タイヤハウス内に装着しかつ回転している状態)で、タイヤ周辺の空気の流れをシミュレート可能な空力シミュレーション技術を確立している。新開発のタイヤ設計技術は、シミュレーションの範囲を車両全体へ拡張するとともに、風洞試験との両面から研究を進めることで開発したもの。
 提案するフィンタイヤは、フィンによりタイヤの回転方向に誘起する渦状の空気の流れによって、タイヤハウス内の圧力が変化して車体に前向きの力を生じさせるのが特徴。ノーマルタイヤに比べてタイヤ自身の空気抵抗は悪化するが、車全体の空気抵抗を大幅に低減することができる。
 同社では、今後も実車での評価に加えてタイヤ形状と空気の流れの関係をさらに研究する方針。タイヤ単体での性能追求はもとより、「車全体の空気抵抗を低減するタイヤづくり」を推進していく考えだ。

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