DICは、絶縁性と高放熱性を両立し、耐衝撃性も大幅に向上したポリフェニレンサルファイド(PPS)コンパウンドを開発した。独自のアロイ化技術を活用し、従来の放熱材に比べ強度を約50%向上させるとともに、1ワット/メートル・ケルビンの熱伝導率を実現。これに加え、2ワット/メートル・ケルビンと3ワット/メートル・ケルビンの熱伝導率を持つ製品のサンプルワークを現在進めており、早期の実用化を目指す。今後、ハイブリッド車をはじめとするモーター周辺部材やパワー半導体モジュールなどを主なターゲットに市場展開を積極化する方針だ。
 PPSは、ガラスやカーボンの繊維、炭酸カルシウムなどの無機物を混ぜて強度を改善したコンパウンドで使われる。DICグループは樹脂からコンパウンドまで一貫生産しており、これまでも市場ニーズに応じた新製品開発を進めている。
 今回開発したPPSコンパウンド「TZ?2010?A1」は、電子関連分野などで近年高まっている熱対策ニーズに対応したもの。熱伝導率1ワット/メートル・ケルビンという絶縁性に加え、優れた放熱性を実現。独自のエラストマーアロイを活用することで、従来の放熱材では約200J/mが限界だったアイゾッド衝撃強さ(ノッチなし)を約300J/mまで大幅に引き上げた。
 さらに現在、ユーザーニーズに応じた熱伝導率2ワット品および3ワット品のサンプルワークを進めている。絶縁性と高放熱性を両立するとともに、高靱性や高流動性を兼備した高放熱PPSコンパウンドとして早期の実用化を目指す方針だ。
 同社では、まず1ワット品の量産を進め、拡販を積極化。その後、熱伝導率の異なるラインアップ充実を図り、ハイブリッド車・電気自動車をはじめとするモーター周辺部材やパワー半導体モジュールなど熱対策が求められるデバイスなどを主なターゲットに市場展開に一層の弾みをつける。

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