藤倉ゴム工業は、独自製法による炭素繊維強化プラスチック(CFRP)ロッドの用途展開を推進する。新たに硬質クロムのメッキ技術を確立し、金属製摺動部品の代替を主とした市場開拓に乗り出す。メッキ処理したCFRPロッドは、真直度・同軸度でミクロンオーダーの高精度を実現しており、非メッキ品に比べて耐油・耐薬品性を大幅に向上しているのが特徴。すでに特殊構造による金属部品との接合技術も確立しており、同社では自動車や精密機器向けに提案していく考えだ。
 藤倉ゴム工業はゴルフシャフトのトップメーカー。設計から成形加工までの技術ノウハウを有しており、複合材の積層設計や筒状製品の高品質成形加工に強みを持つ。車両向けには、アングルプライとフーププライの3プライを同時に連続して複数周回積層する独自の積層技術「同時多層巻回」を軸にCFRPロッドをドライブシャフト向けなどに展開中。一般的な積層法に対して管体強度が約2割向上しており、高強度化により材料コストや加工コストが抑えられるのが特徴。すでに量産車への採用に向けた取り組みを本格化している。
 新開発のメッキ技術は、金属に対して硬度が低く加工精度に劣る、耐油・耐薬品性が低いといった既存製品の課題解消を目的としたもの。CFRP表面に厚さ70マイクロメートル程度の硬質クロムメッキを施し、加工することで表面硬度の向上およびミクロンオーダーの加工精度を実現。また、樹脂加工品に比べて加工公差を60倍まで高められることから、とくに摺動部品の軽量化部材としての採用を見込んでいる。
 同社では、CFRPで困難なねじ・穴加工を金具で補完する独自技術により金属部品との接合を可能としているほか、金属部品とのモジュール化まで対応できる体制を構築ずみ。また、SW法以外にもRTM法による生産体制を整備しており、顧客ニーズに応じてゴムや樹脂、金属といった他素材との複合化にも積極的に対応していく考えだ。

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