SABICイノベーティブプラスチックスは、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂事業を拡充、クラレと共同で製品開発および用途開拓に乗り出す。難燃性や耐熱性、耐薬品性に優れるPEIをベースに、クラレの繊維化、複合化技術などを駆使し、PEI繊維やコンポジット材料を開発。両社が協力し用途開拓を推し進めることで、航空・宇宙や自動車関連といった幅広い用途で採用を働きかけていく。日本のみならず、海外を含めて市場開拓を目指す。
 SABICプラはエンプラの世界大手メーカー。ポリカーボネート(PC)「Lexan(レキサン)」や変性ポリフェニレンオキサイド(PPO)「Noryl(ノリル)」、ポリブチレンテレフタレート(PBT)「Valox(バロックス)」、PEI「Ultem(ウルテム)」といった高機能樹脂を全世界で展開している。
 日本市場では昨年、新たな事業戦略を策定。重点分野の1つとして非射出成形分野へ経営資源を積極投入する方針を打ち出しており、PCおよび変性PPOフィルム・シート、PEI繊維などの開発および用途開拓に力を注いでいる。
 PEIは高強度で耐熱性に優れる非晶性のスーパーエンプラ。燃焼時の発煙量が少なく難燃性に優れるうえ、多くの化学薬品に対する耐腐食性、高い絶縁破壊強度を兼ね備えている。成形性もよく、コンパウンドのほか、繊維やフィルムへの加工が可能で、電気・電子、半導体、航空・宇宙、自動車、医療用途に幅広く用いられている。
 同社ではPEI事業拡充を目的に、クラレと共同でPEI繊維や各種コンポジット材料を開発、用途開拓に乗り出す。PEI繊維は難燃性や耐久性に優れ、繊維が柔らかく柔軟性に富むうえ、易染色性を有している。
 このほか炭素繊維強化PEIコンポジット材料やPEIペーパー、ガラス繊維PEIハイブリッドペーパーを製品化しており、航空・宇宙や自動車関連など幅広い用途で採用を働きかけていく。まずは日本市場を開拓するが、需要が見込める海外市場でも展開する考え。

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